【ビバリウム】徹頭徹尾、不気味で最高、、!淡々とみる社会風刺映画について

今回は、大好きなジェシー・アイゼンバーグが主演を務める『ビバリウム』

昔に観たいなぁと思いつつ、見れていなかった作品。U-NEXTをザッピングしていた所、ひょこっと顔をだしており、「おっ!」と声をだしてしまいました。

相当気持ち悪い仕上がりであることは聞いていたので、大好きなジャンルかなと思って鑑賞しました所、やはりドンピシャでございました!

こういうシチュエーションホラー・スリラーは大好物でして、雰囲気で◎つけたくなってしまうのですが、ストーリーも割かし好みでしたので、感想をつらつらと

あらすじ

。新居を探すトムとジェマのカップルは、ふと足を踏み入れた不動産屋で、全く同じ家が建ち並ぶ住宅地「Yonder」を紹介される。内見を終えて帰ろうとすると、すぐ近くにいたはずの不動産屋の姿が見当たらない。2人で帰路につこうと車を走らせるが、周囲の景色は一向に変わらない。住宅地から抜け出せなくなり戸惑う彼らのもとに、段ボール箱が届く。中には誰の子かわからない赤ん坊が入っており、2人は訳も分からないまま世話をすることに。追い詰められた2人の精神は次第に崩壊していき……。

引用元:映画.com

作品紹介

引用元:映画.com

・監督:ロルカン・フィネガン
・公開日:2021年3月12日
・上映時間:
97分
キャスト:ジェシー・アイゼンバーグ、イモージェン・ブーツ

冒頭

鳥のカッコウの巣作り・子育て(習性)の画からスタート

仲良しカップルはそろそろ同棲する家を探さないとね~と不動産屋に足を運ぶ

その不動産屋が、張り付けたような笑顔でいい感じに、不気味

オススメの物件ありますよ~と、半ば強引に内見に向かうことに。

おぉ~とっても分かりやすい滑り出しですね

郊外の住宅街から逃げられず

不気味な笑みを浮かべて物件を紹介される若いカップル
居間を紹介された後、次はあまりにも用意周到な子供部屋(しかも男の子と限定されている)
その後寝室を紹介され、庭に案内され、、

「広くていい家だね、ここに住むんだったらね。。」

と皮肉をつぶやいていた所、あれ?ふと周りを見渡すと不動産屋がいなくなっている

なんやねん、いなくなっちゃったけど、気持ち悪いしこの隙に帰ったろうかいな。

そうして車で街を抜け出そうとするわけなんですが、ここからこの映画は始まるわけですね。

どんだけ走り回っても出口がない。出口を求めて走り回っていたらガス欠に。そして行き着いた場所は先ほど案内された「9番」の家

よく分からんけど、一旦今日はこの家で過ごそうと寝室にて就寝。。

引用元:映画.com

次の日からは、出口を求めてとにかくひたすら歩く歩く

まっすぐ歩けば絶対に外に出られるから、あの太陽に向かって突き進もう!

ずんずん進んでいくと、明かりがついてる家が!
人だ人だ!誰か他にいるみたい!すいませーん!と窓を叩き、ドアからこっそり侵入

すると、え??

なんと、「9番の家」戻ってきちゃったやん。

なんで真っすぐ歩いたのにと絶望し、やけくそで家を燃やして二人で道路の脇に座ってうとうと就寝。

引用元:映画.com

日常をとことん簡略化したら

また次の日、目を覚ますと目の前に1個の段ボールが

カサッと開けると、オーマイガー、赤ちゃんが入っていました(さながら現代版桃太郎)

そして段ボールの蓋の裏には「育てれば解放される」の文字が。

こうして若いカップルは、見ず知らずの赤ん坊を育てる羽目になり、物語は展開していきます。

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この郊外での3人の生活というのが、またまぁ味気ないもので。。(届く食材も味がない)

「ママじゃない!!!」と叫びながら、母性本能には抗えず子育てをするジェマ

「黙って掘らせてくれ!頼む、何かしたいんだ」と訴えながら、明日への僅かな希望を胸に庭にひたすら穴を掘り続けるトム

こんな日々が延々と続いていく訳ですが、これはまさに世の中の核家族をギューッと搾り上げた結果の構図なのかなと思いました。

なぜ毎日仕事をして、一生懸命お金を稼いでいるのか。
家族の為・生活費の為と答える人がほとんどかと思いますが、まさに「今を生きる為」なのかなと。

「今」を充実させるには、未来へのワクワクがないと始まらない。
だからこそ、未来の「解放」に向けて子育てをするし、穴も掘る。

ちょっとこの感覚をおぼえて鳥肌がたっちゃいました、今の自分はどうかな?と。

人の一生をあまりにも残酷に簡略化すると、人ってこんなにあっさりしてるんですね。

ちょこっとまとめ

気持ち悪い子供の子育てラストへの展開は割愛させていただきます
が、是非!観てほしい映画ですね。

みる人によっては非常に淡々としていた飽きちゃう映画かもしれませんが、そこにはガッツリと風刺が盛り込まれていました

子どもが気味の悪い幾何学模様が流れるテレビを、ただ無表情で眺め続けて止まらないというシーンがあるんですが、これは現代のスマホ依存にも繋がるんじゃないかな

トムは「何見てんだよこいつ」と首をかしげますが、そこに意味なんてないんですよね。

暇つぶしに携帯を眺めている時間って誰しもあると思うんですが、それって確実に何かの意味に繋がっていることとかあまりなくて、ただボーっとみていることが多いですよね
昨日みたYouTubeの動画なんて覚えてないですし、、

父親・母親・子どもがそれぞれの役割をシンプルに徹底的に全うして、家族として過ごした構図を見せてくれる不思議で気持ち悪い映画でした

それでは今回はこのくらいで以上です

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